2021年ごろからビットコインとかNFTとか、メタバースとか聞くようになったよね?
流行っているようだけどあれってなぜなの?あれが流行るとどうなるの?
ビットコインやNFT、メタバースが注目される背景にはまず“Web3”という技術の革新の背景があるんだ。
今回はまずその基礎となっているWEB3とは何なのかについて説明していくよ!
Web3とはなんだろう?
そのWeb3ってどんな技術なの?
まずインターネットの概念から説明していくね!
Web1.0
黎明期のインターネットの概念は、企業などが情報を発信し、受け手が読むという一方通行の方式でした。これをWeb1.0と呼んでいます。
例えるなら“チラシや新聞”と一緒!
Web2.0
それが時代を経てインターネット掲示板、個人ブログ、SNSが誕生し、管理者が提供するプラットフォーム上でユーザーが情報を発信し、コンテンツを生み出すようになりました。ブロガー、Youtuberなど、それで収益を得て生活している人も増え、いまでは当たり前の概念になりつつあります。これがWeb2.0です。
例えるなら電話みたいに双方向でコミュニケーションが取れるようになったよ!
Web3.0(Web3)
そして今注目されている技術がWeb3.0(Web3)、これは従来のSNSのように特定のサーバーを経由することなくユーザー同士で直接データをやり取りできる新しい仕組みです。
Web3は分散型台帳技術と呼ばれます。特定の1つのサーバーではなく、複数の端末に同時に記録されることからこのように呼ばれています。このWeb3が用いられることで、誰かにハッキングされたり、特定の管理者の権限による一方的な凍結などを防ぐことができる自由なインターネットの概念です。
管理者権限を持たないインターネットって、そんなことができるの?
これを可能にしたのがブロックチェーンと呼ばれる技術です。
誰かが悪意を持って攻撃したり、管理者側の都合で一方的に削除されたりしてしまうことを防ぐことができるんだ。
つまり……
Web3とは分散型台帳技術を活用して実現される次世代のインターネット技術
これをどう活用していくかに今注目と競争が集まっているんだ。
ちなみに、分散型台帳技術にはブロックチェーン以外にもHashgraph (ハッシュグラフ)やDAG (Directed Acyclic Graph)などの種類が存在しますが、代表的なブロックチェーンについて今回は説明をしていきます。
ひとまず“ブロックチェーン技術=Web3”みたいに考えていいんだね
ブロックチェーンってなんだろう?
ブロックチェーンとは
ブロックチェーン技術とは、暗号技術によって取引履歴を1本の鎖のようにつなぎ、データを正確に維持する技術です。2008年に正体不明の人物(または組織)であるサトシ・ナカモトと呼ばれる人物がネット上で一つの論文を公開したことによって誕生しました。
このブロックチェーン技術はネットワーク上の参加者同士で取引履歴を共有し、最初から最後まで取引履歴を正確に記録することができます。
取引データを「ブロック」と呼ばれる形式でまとめ、それを鎖(チェーン)のように時系列に連なって保存するよ。
ブロックチェーンの特徴
ブロックチェーンにはこれまでのインターネットではなかった特徴が4つ存在します。これらについて順番に説明していきましょう。
- 非中央集権化
- 相互検証可能な透明性
- 自己主権性
- 自律性
非中央集権化
これまでのインターネットにはサービスを提供する運営元が存在し、運営元のサーバーで管理された情報にユーザーがアクセスすることで運営されていました。しかしブロックチェーンを活用したサービスでは運営はあくまでプラットフォームを提供しているにすぎず、その取引データはブロックチェーンに保管されています。ブロックチェーンのデータは複数の端末によって保管されています。
1人がデータに修正を加えたり一方的にアカウントを凍結して収益を没収したりすることができないということ!
相互検証可能な透明性
それで本当に改ざんできないの?
ブロックには直前のブロックをもとに導かれた「ハッシュ値」と呼ばれる数字の文字列が書き込まれています。仮にデータ改ざんが行われても、ハッシュ値との整合性がとれないためすぐに発見可能です。
改ざんしたブロックのハッシュ値を修正するために、その後のすべてのブロックのハッシュ値も再計算する必要がり、それによって改ざんが検出できるんだ。
それって誰が検出するの?
ブロックチェーンは中央集権的な管理者がいないため、多数のノードとよばれる参加者がデータを保持しています。改ざんが試みられると、他のノードがそれを検出し、不正なブロックを拒否することが可能です。
複数の端末で共有されて調合性がとれなくなるとすぐにわかり、すぐ改ざんされた処理を無効とすることができるんだ。
そのノードにはどうやってなるの?
ノードになるには各種条件と必要な機器とソフトなど個別に定められているからぜひ調べてみてね。
自己主権性
ブロックチェーンは個人情報を一つの管理者が独占的に保有することはありません。しかし、取引データに誰でもアクセスできる一方で、個人情報などの身元の証明に必要なデータに関しては、暗号技術を使って他のユーザーから見えないようにして自分自身で管理できるという特徴があります。
この個人情報にアクセスするには自分の秘密鍵が発行され、ユーザーはそれを自分で保管し、自分のプライバシーと個人取引記録のアクセスを制御します。
取引サイトの偽サイトを作ってこの秘密鍵を盗み出そうとする悪い人がたくさんいるから気を付けて!
自律性
自律性とは、自動実行の処理プログラムを使って個々のユーザーがいろいろなサービスを構築し、その他のユーザーに価値を提供できるようになるというものです。一定の知識があればユーザーは自分で取引所を自分で作ったり、自分でブロックチェーンを活用して販売することが可能です。
アイディア次第で自分でいろいろなサービスを販売することも可能ということ!
ボクでもできるものもあるかもしれない…
具体的に何に活用されているの?
なんとなくわかったけど、じゃあ具体的に何にこのブロックチェーンが使われているの?
それは最初にきみが言ったでしょ?
現在ではこのブロックチェーン技術が、仮想通貨・NFT・メタバースの分野で注目されています。またブロックチェーンを活用した分散型SNSも徐々に増えてきており、これから活用されそうです。
これらはまだまだ発展途上のため制度が整うのに時間がかかるため一見怪しく見える部分もありますが、その根幹にあるのはテクノロジーであり、これから開拓されていくにつれて徐々に認知され広まっていくことが予想されています。
それではこのブロックチェーンがそれぞれの分野でどのように活用されているのかを見てみましょう。
仮想通貨
よくビットコインとか聞くよね。
よく聞くけど怪しいお金だと思ってた!
最初にサトシ・ナカモトと呼ばれる人物が発表した論文の中でブロックチェーンを活用した技術にこの仮想通貨が挙げられます。ネット上で発表した論文内で発表された、世界最初の仮想通貨がビットコインと呼ばれるものです。
その後たくさんのエンジニアたちが試行し、現在ではビットコイン、イーサリアム、リップル、シバイヌコインなどたくさんの仮想通貨が今では仮想通貨取引所によって売買されています。
最初のビットコインに試しに例えば1ビットコイン10万円といった価値を持たせたところ、そのビットコインに価値を見出した人の間で取引が行われるようになりました。取引記録がブロックチェーン上で時系列で記録されたブロックとして保管されています。
ビットコインは必要に応じてプログラムがマイニング(新規発行)を必要とし、それに合わせて発行するユーザーにプログラムから報酬が支払われるシステムです。最大発行枚数が2100万枚と最初の時点でサトシ・ナカモト氏によってプログラムとして定められているため、特定の誰かによって価値が操作されるリスクは少なく、現在かなり高価な値段で取引されています。
NFT
NFTって聞いたことある?
NFTってちょっと前はよく聞いたけど結局何か良くわからなかったなあ
NFTは「Non-Fungible Token」の頭文字をつなげた言葉で、「非代替性トークン」をと呼ばれています。
これまで画像データはインターネット上に上げれば簡単にダウンロードをしたりコピーすることが可能であったため、データそのものに価値を付けることは艱難でした。しかし、ブロックチェーンによって発行枚数を定めたり著作権や所有者を明らかにするすることが可能になり、価値を付けることが可能になり、替えが利かない(非代替性)しるし(トークン)、つまりNFTと呼ばれるようになりました。
また、発行者は最初に設定することで取引されたNFTデータが購入者によって二次流通する際に手数料を受け取ることが可能で、世界二大オークションあるサザビーズオークションでも取引され、2020年ごろには投機的対象として価値が高騰ました。
一方で必ずしもデータの内容の芸術性を問うものばかりではなく、技術の本来の役割としてはブロックチェーンが著作権や所有権を証明できる名札や証明書のような存在として機能し、然るべき発行者が、発行したNFTデータに様々な特典を付与することが可能で、NFT購入者のみの権限などを与えて会員証などの役割を果たすことが可能で、現在さまざまなサービスでの活用方法が模索されています。
投機対象としての側面のみ過剰に注目されてしまったけど、これからこの部分にもっと注目が集まってくるかもしれないよ!
メタバース
ブロックチェーンはメタバースでも活躍しているよ
そもそもメタバースってなんなのさ
メタバースという言葉は「Meta」とは、ギリシャ語で「超越した」、「Verse」は宇宙を表す「universe」を掛け合わせて作られた造語です。
インターネット上につくられた仮想空間を指します。一般的にユーザーはVR(Virtual Reality)ゴーグルなどを使い、自分の分身として動くキャラクター「アバター」として空間に入ります。
メタバースでは、ゲーム内で取引されるアイテムやアート作品、メタバース内の不動産などの取引記録にブロックチェーンが活用されています。ブロックチェーンを活用した代表的なメタバースにはVRChat、cluster、TheSandBoxなどが挙げられます。
こうしたメタバースには実際のブランド、アーティストとコラボすることが可能になるなど、現実以上のコンテンツを届けることが可能になるため、さまざまな一方で企業が参入するなど注目されました。しかしメタバースの普及にはゴーグルの普及がカギになるなどまだまだハードルも多く、ゲームというイメージからの脱却にはまだまだ時間がかかりそうです。
医療分野などでも、技術として様々な可能性を秘めているんだ。
分散型SNS
最近のSNSにもブロックチェーンが使われているものがあるよ!
ツイッターやインスタグラムとはちがうの?
ブロックチェーンが使われているSNSは従来のSNSとは区別して分散型SNSと呼ばれます。
2023年7月に「Instagram」でおなじみの米Meta社がリリースした「Threads」、Twitterを創業したJack Dorsey氏が2023年4月に立ち上げた「Bluesky」などが有名です。
分散型SNSは複数のサーバーを使用しているため、データが分散されてセキュリティに優れている点、中央サーバーの障害によってサービスが停止するなどの可能性が低いといった特徴があります。また、異なるアプリケーション間でもフォロワーや投稿内容といったデータの共有・移行が可能だったりするなど、技術的にもまだまだこれから注目されそうです。
知らないうちに使っていたSNSにもブロックチェーンがつかわれていたのかあ
まだまだブロックチェーンは発展途上のテクノロジーであり、これから法整備がされたり制度が整ったりするなどして徐々に浸透してくると思うよ。
ブロックチェーンの注意点
このブロックチェーン技術って、一見いいことばかりに聞こえるけどデメリットや注意点はないの?
当然ながらまだまだ課題はいっぱいあるんだ。
完全にブロックチェーンに乗っているとは限らない
システムによって取引記録はブロックチェーン上に乗せて管理(オンチェーン)している場合でも、データそのものは動作の利便性をして、ユーザーが投稿する画像やメッセージなどのデータはブロックチェーン上には乗せずに管理する仕組み(オフチェーン)のものもあり、その場合にはプラットフォームそのものには管理者がおり、所有権データは残っても画像やメッセージなどのオフチェーンデータは失われる可能性はあります。
手数料がかかる
ブロックチェーンはおもに取引記録を残す際に使われるものであり、ブロックチェーンに乗せる際にはガス代と呼ばれる手数料が発生します。このガス代は、ブロックチェーンの取引履歴を記録する「マイナー」と呼ばれる人々への報酬として支払われます。
記録したデータを削除できない
ブロックチェーンは一度記録されたデータを削除することができないという普遍性を持っています。つまり一度ブロックに記録された情報が永続的に残るということです。それがもしも都合の悪い情報であったとしても永久に残り続けることになります。
詐欺などに利用されやすい
ブロックチェーン技術はまだ新しい技術のため法整備が整っているとは言えません。そのため素人には判断できないような偽サイトやメールでブロックチェーン技術を騙って不必要な出金を促したり、個人のプライバシーを守る秘密鍵を盗み出したりといった詐欺などに活用しようとする人がたくさんいます。そのため普段の取引以上に「サイトは本物であるか「そのサービスは本当に存在しているか」注意しましょう。
怪しい感じがするのはこれだからかあ。
ある程度技術が浸透するまで仕方のない部分があるけど気をつけなきゃいけないね。
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